Thursday, December 31, 2009

ヒューマン・ビットとしてのドル

面白い。

私は、日本が電子マネーに於いてそれほど先進国であったとは知りませんでした。Infoxって知ってます?レストランやタクシーでお客さんのクレジットカードへの請求に使用している、あの小型電子装置なんですが。電力とLANケーブルさえあれば準備完了です。
しかし、その過程の裏にあるメカニズムをちょっとだけでも分析しましょう。

1- 先ずは、装置にカードを挿入する
2- そして、カード所有者の身分を認証するためにシステムがサーバーに接続する
3- その後、店員様はあなたにこう言って来る:"我々はその金額をご請求するつもりですが、許可しますか?
4- 同意をした上で、最終的に署名し、取引が完了する。

だが、紙の上にサインを書くというのはどんなことを意味しますかね?何の目的でしますかね?
まあ、結局その取引に於ける金額の振込みの実行を命令するといことに当たるかと思います。チャージして下さいとのことです。
しかし、そこはまだ私の頭の中に残っている質問が一つあります:金を転送するために、なぜお客さんの承認が必ず必要ですかね?

結局、その承認は命令を表すからです。

実際、クレジットカード会社側はある種の知能を持っており、迅速な意思決定が出来る実体を必要とするからかと思います。しかし、ビットは自力では残念なが ら決定を下すことが出来ません。知能は持っていないものです。ビットはソフトウエアから受けた命令を実行することしか出来ません。

因みに、思い出しました。一つのレジスタから別のもう一つのレジスタへある情報を転送することはコンピュテーションの簡単な定義です。そして、お金は単に ある種のビットの流れであるという説もあります。それを利用させていただきます。洞察力の高いジュリアン様に感謝しています。(以前のポストを参照してく ださい:『お金』の正確な例えを求めて)

よく考えてみると我々は生活している中、巨大なソフトウェアを構築しているかと思います。脳はコンピュータであって、神経単位はハードウェアです。で、そ のソフトウェアは我々が日常生活の中で生み出したミームを指します。そして、脳はそのプログラムを実行するためになんらかの情報が必須です。ソフトウエア は情報を処理又は加工するものですから。そうでなければ、全く役に立ちません。

わかった!それだ。

お金は、コインや札又は米ドルなどの通貨記号を介して、人間が簡単に扱えるようなヒューマン・ビットに相当しています。言い直す、ドルは貴方の頭蓋骨の中にある電気化学・コンピューター用のビットです。

8 comments:

  1. お金は財布の中のコインやお札、ではなくて、情報でしかない。
    その通りですね。
    将来は、コインやお札は絶滅するでしょうね。

    僕は、会社を作ったとき、株式会社なのに株券をわざわざ発行しなくても良い、という話になったときにそれを実感しました。
    株券が無いのは不安、というか奇妙、変な感じ。まだ頭が古いのかも。

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  2. 通貨はInformation Technologyの一種類です。ITです。
    情報技術の一種類にすぎない。
    数えやすい且つ腐りにくい札やコインにすることは、情報化の一番基本的かなステップ:記録

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  3. 確かに、情報だけど、物凄い低い情報量じゃないですか。

    だって、フェラーリに一億円という情報を付けると、何を表すのでしょうかね?
    フェラーリは形、色、エンジン、スピードなどという数々の情報があるじゃないですか。

    その車を欲しがっている人々の数?
    だったらその数自体を表せばいいという話しになります。

    僕が思うには、値段は次のような情報を表しているかと思います。

    売り手が買い手の脳の中にある神経単位をどれだけ所有しているのかの情報だと思います。

    値段=束縛神経単位数

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  4. しかし、フェラーリ社は勝手に値段を付けちゃうじゃないですか?
    どれくらい人が興味をもってるのかを正確に計算せずに。

    それに「神経単位をどれだけ所有しているのか」を評価するというのは、各神経が同じ重み付けを仮定しての定義なのでは?

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  5. なるほど・・。
    値段は企業が勝手につけるものだけど、往々にしてよく価格戦略は失敗しますよね。
    それに対して買いたい値段は、個人が考えるもので、そうは言っても「自分がいくらで買いたいか」を正確に把握するのも難しい。

    しかし、脳をスキャンして「それをいくらで買いたいか」を算出できるロジックが出来れば、マーケティングに生かせそうです。

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  6. 確かに、未だに曖昧です。

    ただ、

    僕が言いたいのは、値段ってある数値なわけで、で20.7USDってなにそれって問いかけたい。
    全世界って全てはデジタルな筈だから(計算機にそれらの数値を渡したい)、値段もそうで、何かを数えているはずです。

    計算機の観点からは全てが離散的で(discrete)、不連続なので、値段もそうだと思うよ、実際。
    値段はある離散的な数値に該当するはずだと思います。
    値段はある離散的な数値を測定するための単位です。

    例えば、ある商品が齎すブレーンウエア(=ミーム複合体、一応)に当たる所要のメモリースペースだと思います。

    当然、そのミームって脳によって違ってきます。
    例えば、ワインはフランス人にとってごく普通で、ワインが齎すパターンは少ないというかゼロに近い。
    ところが、日本人にとってワインってロマン、ゆったり感、フレンチというパターンを齎してくれるので、そのらのパターンを記録するための
    メモリ(ROM)は当然多くて(未だに新鮮感というか、未知数感)、従って値段が多くなります。
    フランス人はもう既にそれらのパターンを脳の中で符号化されているので、それらのパターンを記録するための所要のメモリーは少ないわけです。
    従って、フランス人にとってワインの値段は低い筈です、一般的にはいうと。

    当然、フランス人もやはりワインの味を100%記録できないので、その味にあたるミームというかブレーンウエアを取得するために、未だにワインを買う必要があります。
    なので、値段は未だにゼロじゃありません。

    人間は常に新しいパターンを探していて、しかも常にそのパターンにあたる情報量を圧縮したいわけです。
    Jurgen Schmidhuber氏の発言をご参考までに。http://www.bunkersofism.com/2009_10_01_archive.html

    結論として、僕にとって、値段はこういう単位です:

    ある脳にとってのある商品が齎すミームにあたるパターンを記録するためのビット数。

    如何?

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  7. 値段=ある脳にとってのある商品が齎すミームにあたるパターンを記録するためのビット数。
    それは、面白い提案だという風に思います。

    ぜひとも、日常生活における事実を抽出し、例に基づいて、よりみなさんがわかるように、少しでも”証明”をお願いしますね。

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  8. そうですね。それが難しくてね。

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